フランス暮らしあれこれ  セ・ラ・ヴィの国で奮闘中

フランス人夫とパリ郊外で2人暮らし。異国の地での日々の生活や手続き、結婚等あれこれを綴っていきます。

フランスの医療事情をちょっと。クリニック受診編。

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海外で暮らす上で心配なことの一つが医療事情。

こちらの健康保険証 (carte vitale) ができるまで、病気になったり怪我をしないように特に注意していました。

健康保険証ができてから実際にいくつかのクリニックを受診してみて、日本と違うなぁと思うことがいろいろあったので、似ているところも含めて今回は一般的なクリニック受診についてご紹介したいと思います。

 

目次
  1. 基本はまず一般医を受診
  2. ドクター一人でお出迎え
  3. 検査は自分で予約手配
  4. 薬はもちろん薬局へ

 

 

1.基本はまず一般医受診

日本では受診する診療科やクリニックを、体のどこの調子が悪いかによって自分で選ぶと思いますが、こちらでは基本的に何か体調に問題があれば一般医、ジェネラリストを受診します。

さらにかかりつけ医(médecin traitant)システムがあり、かかりつけ医を登録してそこを受診すると診察料の自己負担が少なくなります。そんなわけで、かかりつけ医を登録している人が多いみたいです。

ちなみに婦人科や眼科など特定の診療科に関しては専門医を最初から受診可能のようです。

私は一時期、頭皮の調子が悪く、近所の皮膚科を探したのですが見つからず、結局一般医を受診しました。

クリニックを探すのもちょっと大変で、日本だと大きな看板や表示が出ていて遠くからでも目につくと思いますが、こちらでは日本のような大々的な表示はあまりなく、建物の入り口の横に銅製?の四角い表札があり、医師の名前と専門科が書かれています。

 

基本的に予約をして受診をしますが、この受診予約、フランス語がいまいちの私にとってはけっこうなハードル。

そこで利用したのがネット予約サイトの「Doctolib」。

何科のドクターかと、受診したいエリアを探すと該当するドクターのリストを見ることができます。それぞれの具体的な診療内容や診療費用、フランス語以外使用可能な言語の種類など記載があるので選ぶ際の参考になります。予約受付可能時間も出ていて、このサイト上で受診予約をとることができます。

近所のクリニック情報に疎く、フランス語でのTELがなかなか厳しい私にとってはありがたいサイトです。

 

ただこのサイトではフランス中のすべてのドクターが探せるわけではなく、このサイトに登録しているドクターのみです。

Googleなどで近所のドクターを探していたとき、いい口コミの多いドクターを見つけたのですが、この予約サイトには登録されておらず、結局そのときはTEL予約のハードルを乗り越えられずあきらめました。

 

ちなみに、基本は予約しての受診が一般的なようです。

ただ、この受診予約も注意が必要です。

Doctolibで検索していてびっくりしたのは、眼科医の受診予約の難しさ!

私はコンタクトを使っているので、処方してもらいたいなと思って探したのですが、なんとまあ予約できるのが4カ月先( ゚Д゚)

結局日本に一時帰国する機会があり、その時に日本で眼科にかかりました (._.)

もちろん地域やドクターによっても異なりますが、4カ月先ってどんだけ先なの。。。 

そんなわけで、急に体調が悪くなった場合は別ですが、あらかじめ受診する必要がわかっているときは早めに予約をしておくことをおすすめします。

 

2.ドクター一人でお出迎え

日本でクリニックにかかると、大体どこでもドクターのほかに受付係の人と看護師さんがそれぞれ複数いると思います。

ところがフランスでは基本いるのはドクターのみ!

これまで数か所クリニックにかかったのですが、歯医者さんでドクターのほかに看護師さんなのか助手の人なのかわからないのですが1人いらっしゃっただけで、他はドクターしかいませんでした。

これ結構びっくりΣ(・□・;)

ドクターに保険証を渡して、初回のいろんな質問をされて、診察料を支払って。。。

ある意味プライバシーが守られている感じもするし、逆にドクターと二人っきりってことにちょっと気持ちがざわつく感じもしました(笑)

 

そしてクリニックの場所も、アパートの一室。確かにドクター一人なら、十分な広さです。

中には診療所 (cabinet de consultation) と大きめの看板がでているところもあるのですが、こちらは複数のドクターがいて、それぞれの診察室で患者さんを診察するようです。

 

3.検査は自分で予約手配

日本だと血液検査となればそのままクリニックで採血してもらえますし、それなりに大きなクリニックだと必要となるレントゲンや内視鏡、MRIといった検査もその場でできます。その場で検査ができなくても、そのクリニックを通して検査ができるクリニックや病院に予約がしてもらえると思います。

ところがこちらフランス、全部自分で手配します!ひやぁー。

ドクターから必要がある検査の指示書をもらうと、その検査ができる検査所、こちらではlaboratoireと呼ばれていますが、を自分で探して予約をとり検査を受けます。

そしてその検査結果を持って、また最初のドクターに予約をとり再度受診するという流れです。

血液検査については特に予約は必要ないようですが、自分で別の場所へ受けに行かなければならないのは同じです。

手間ですし、何より体調が悪いときはどうするんだって感じです(;´д`)

そう思うと日本のクリニックの体制ってありがたいです。

 

 

4.薬はもちろん薬局へ

これは日本と同じですね。

日本ではまだ病院内で薬を渡すクリニックもあると思いますが、ほとんどが院外処方箋を渡すようになっていると思います。

フランスでも院外処方箋です。

ドクターに処方箋をもらい、薬局にもって行って薬をもらうという流れです。

 

 

さて、今回は一般的なクリニック受診についてお伝えしましたが、いやー日本とは違うところがいろいろあります。

どちらがいいとかではないですが、必要な検査や手配をすぐにしてもらえる日本のクリニックの体制は当たり前じゃないんだな、本当にありがたいなぁとつくづく思います。